祖師谷砧地域の現状と課題

1 地域の現状と課題
(1) 地 域
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東京は世田谷のはずれ、緑豊かなそれでいて下町のような親しみやすい街。祖師ヶ谷大蔵の商店街は小田急線が昭和のはじめに開通した頃から発展して来ました。昭和30年初頭に祖師谷団地(駅北約1.5キロ先)が、また大蔵団地(駅南2キロ下る)ができ、それらの最寄商店街として年々長くなって 、総延長5キロに及ぶ都内有数の長い商店街となりました。

昔から祖師谷大蔵は狭い商店街通りを歩行者、自転車、自動車が行き交い、昭和の30年代後半まではバスまで通っていました。通りが狭いので広いところで対向のバスが待っていて、各商店はテントを巻き上げてすれ違っていました。砂利道だったので自動車が砂利を跳ね上げてずいぶんウインドウを割られていました。どの店も毎晩夜10時頃まで営業して活気があって、のんびりした時代でした。

昔のバスの写真

急激に都市型のまちに変わっていく
30年代の高度経済成長期には商店街以外ほとんど地元農家の田畑でしたから、大企業の社宅や、厚生施設(グランドや野球場など)また学校が出来ました。それに伴ってかどうかは判然としませんが、公務員の割合が他地域と比較して高い地域だと思います。ですので商店主の感覚としてバブル景気の頃、下町の商店街のように好景気を享受した思い出もない変わりに、売上の大きな落ち込みもまた経験してこなかったように感じています。お得意様である住民の高齢化・退職などが大きく消費にかかわり、旧来店舗の売上減少のおおきな原因でした。

さらに現在、祖師ヶ谷大蔵は小田急線の高架複々線化工事に伴い大きく変化しています。駅のそばには10階建ての再開発ビルが出来、若い人向きの大手チェーン店が古い地元の商店に取って代わっています。後継者の不在と店主の高齢化はここにもやってきています。
 
また最近近所にあった畑が相続などで宅地に変わり、バブル景気以降の土地の値下がりも受けながら、大型のマンションや分譲住宅が第2第3の波として押し寄せています。

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団地時代の住民が高齢者の仲間入りをし始めた頃から、新たにアパート・マンションに移り住んできた住民との間で地域としてのまとまりが徐々に薄くなってきます。商店街もまた旧住民(あえて申し上げれば)と新住民向けの商店がはっきりしてきました。そういった意味で商店街組織も従来の方法ではコンセンサスが得られなくなってきました。

防災などの観点からも隣り合わせに住み、働いている人々がもっとフランクに付き合える共通項目を持つところから、ネットワーク作りをはじめられたらと考えています。

今回申請の商店街は、小田急線祖師ヶ谷大蔵駅を中心に南北に発展してきた3つの商店街振興組合(祖師谷・祖師谷南・祖師谷昇進会)が合同で行う事業であります。
(2)課 題
前述したような状況の中で、近年複雑で多岐にわたるちいきと商店街にかかわる問題が起きている。

1、ハードウエアとしての問題点
緊急に対策を狙わねばならない項目のみ記述した。

(交通混雑の問題)
地理的に商店街通り(主に駅近隣の北通り)が周辺の中で唯一の6M道路のため、以前から休日や夕方の通行制限が出来なく、そのため夕方ともなると、歩行者・自転車・自動車が行き交う状態が恒常化しているが、不思議なことに今まで大きな事故がおきていない。加えて、商品のはみ出し陳列・路上看板、駐輪場の不足などが交通混雑に拍車をかけている。

(放置自転車の問題)
当地に限らず駅前商店街が抱える大きな問題であるが、鉄道事業者の設置した駐輪場のほかに商店街独自の駐輪場・駐車場がないため、買物客の駐輪の誘導が円滑にいっていない状況である。

2、ソフトウエアとしての問題点
(商店主の高齢化と後継者不足)
 こちらも当地に限らない問題であるが、30〜40年間営業されている店舗が多いので、すでに他の収入源をもっている商店主も多く、商店の営業について使命感を持ってあたれなくなっている。また後継者不足も景気の低迷や近年のスーパー出店の影響から、非常に大きな問題となっている。

原因として、商店経営に「夢」や「志」といった精神的な支えが感じられなくなっていること、またそれを互いに共有できる「仲間」や「パートナー」がいないこと。店と住宅が別々な環境で育ちまた学校も地元でなかったりすると、ますます「ちいき」とのつながりが希薄になっている。

(あらたな経営手法の欠如)
従来の顔と顔が見える商売のやり方の他に、多様な販売の形態が生まれているがこの分野での情報提供やそれを受け止められる素地が整っていないため、「出口のない迷路」の中でジレンマに陥っている。たとえば顧客に若年層が増えてくるとそれに合わせて、商品構成や陳列方法、メニュー構成などの改善をしていくことなど。

(地域や商店同士のパイプ役が不在)
従来型の商店街は、「ムラ」としての意識が強く、なかなか新規開店のメンバーが入りにくい環境にありました。ところが、近年の商店街を取り巻く状況は商店街単体で解決できることが限られ、地域商店街全体でまた地域との連携がないと解決の方向にすら進めなくなっています。

(商店街にリーダーがいない)
  リーダーとなる素養を持つメンバーは商店街にもいるが、その人たちが活躍出来る「場」がない。これは「街のリーダー」の不在でもある。活性化されている団体に共通するのは、若い力がどのくらい入り込めるかにあるように思う。ある意味で商店街にとらわれず、広く地域に人材をもとめていくことも考えるべきである。
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